シロナガスクジラは最大最強の動物?シャチやホオジロザメやメガロドンと戦ったら?

危険生物の最強対決

一番大きな動物は果たして何でしょうか?

こう質問されれば、たいていの方は「クジラ」とお答えになるでしょう。

もちろん正解ですが、その中でも断トツの大きさを誇るのが今回主役となる「シロナガスクジラ」なんです。

その大きさは、現存する生物はもちろん、これまで生存が確認されている生物を含めても最大となると考えられています。

心臓だけでも180キログラムと言うのですから、如何にシロナガスクジラが大きいのかが分かりますね。

これだけの大きさを誇るシロナガスクジラですので、最強説が唱えられるのも頷けます。

シロナガスクジラの写真

出典画像:Wikipedia

実際に天敵とされるシャチと戦ったらどうなのでしょうか?ホオジロザメは?もしメガロドンが生きていたら?

今回は、そんな疑問とともに、シロナガスクジラの生態から、寿命、遊泳速度に至るまで詳細にお伝えします。


シロナガスクジラ

シロナガスクジラの写真

出典画像:Wikipedia

シロナガスクジラ基本データ

  • 分 類   哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とする説あり) ナガスクジラ科 ナガスクジラ属
  • 和 名   シロナガスクジラ(白長須鯨)
  • 学 名   Balaenoptera musculus
  • 英 名   Blue whale
  • 分 布   全海域に生息(回遊を行う)
  • 体 長   20から34メートル
  • 体 重   100から200トン
  • 食 性   肉食性(オキアミや小魚)
  • 寿 命   約85年程度(最長寿命は120年される)

シロナガスクジラとは、哺乳綱偶蹄目(鯨偶蹄目とする説もあります)ナガスクジラ科ナガスクジラ属に分類される鯨になります。

現存及びこれまでに地球上に存在した全ての動物の中でも最大種となり、これまでに体長が34メートルという個体も確認されています。

シロナガスクジラは、以前(江戸時代頃まで)はナガスクジラ(長須鯨)と称されていて、シロ(白)が名前についたのはシロナガスクジラが水面に浮かび上がってくる際に水上からだと白っぽく見えることに由来しています。

シロナガスクジラの生態

シロナガスクジラは、全世界の海を回遊しています。

夏の季節には北極や南極などの涼しい地域の海で、反対に冬になると熱帯や亜熱帯などの暖かい地域の海でその姿を見ることが出来ます。

シロナガスクジラの写真

出典画像:Wikipedia

シロナガスクジラは、基本的には群れを作らず単独での行動となります。

食性は肉食性ですが、サメやシャチのような獰猛な種ではなく獲物となるのはオキアミや小魚です。

オキアミの写真

出典画像:Wikipedia

しかし、体重が100から200トンにもおよぶシロナガスクジラですので、食べる量も凄まじくオキアミであれば一日に4から8トンを食します。

これだけの量のオキアミを食するには、シロナガスクジラの頭脳的な狩りがあります。

実はシロナガスクジラは、これだけの体格でありながらも身体能力は非常に高く時速50キロものスピードで泳ぎ、水深200メートル程度までの潜水に、水中には50分程度留まることが可能なんです。

この遊泳能力を巧みに利用して、オキアミを威嚇して一か所に集め一気に飲み込んでしまうのです。

ちなみに、潜水能力では歯クジラ類の方がずば抜けています。

マッコウクジラの写真

出典画像:Wikipedia

マッコウクジラは水深3000メートルまで潜ることが出来ます。これは、餌の違いと考えられています。オキアミなど海面近くの獲物を狩るヒゲクジラ類はそこまでの潜水能力を必要としていないのですね。

シロナガスクジラの繁殖は胎生で、2から3年に一度11か月の妊娠期間を経て1子を出産します。

生まれたばかりの子供でも体長が7メートル、体重2トンほどもあり1歳になるまで毎日90キロも体重が増えていきます。

生後8か月ほどで乳離れをしますが、成熟には7年ほど必要とします。しかし100年ほどの寿命を考えますと、成熟は早いとも言えますね。

またシロナガスクジラの特徴として、大きな鳴き声があります。

これは動物界で最大ともされ音量は180ホンを超え、実に150キロメートル先の仲間にも届くと言われています。


シロナガスクジラは最大最強の動物?

ここまでご紹介したようにシロナガスクジラは、現存する動物のみならず恐竜も含め過去に存在した生物の中でも最大とされています。

シロナガスクジラの写真

出典画像:Wikipedia

体長30メートル体重200トンと言われてもピンとこないかも知れませんが、「シロナガスクジラの大きさは10階建てマンションに匹敵し、舌の重さは象と同じ、心臓は自動車尾びれは飛行機血管では人間が泳げる」としたら如何でしょうか。

信憑性は定かではありませんが、シロナガスクジラの大きさを例える場合に用いられます。

ちなみにシロナガスクジラの心臓は180キログラムにもなるのですが、体重比で見るとそこまで大きいわけではありません。

実はこの心臓がもう少し大きければ、シロナガスクジラの身体はもっと大きくなっていたとされているのです。

さて、これだけ巨大なシロナガスクジラですので、やはり最強と言う声があがります。

動物界において、「身体の大きさ=強さ」をこれだけ具現化出来る種も珍しいかも知れません。

例えば馬力で考えてみましょう。1馬力とは75キログラムの物体を1秒に1メートル動かす力になります。

シロナガスクジラの場合には1750馬力となり、これは陸上自衛隊の90式戦車ディーゼル機関車レベルとなるのです。

戦車の写真

出典画像:Wikipedia

このパワーを使った体当たりや尾鰭の一撃を食らえばひとたまりもありません。

シロナガスクジラにはシャチやホオジロザメやメガロドンも歯が立たない?

しかしながら、海には恐ろしい肉食生物が存在します。海の恐ろしい生き物と言えば、ホオジロザメやシャチが頭に浮かびますね。

まず、ホオジロサメとシロナガスクジラが戦った場合を考えてみましょう。

ホオジロザメの写真

出典画像:Wikipedia

この場合には、シロナガスクジラの圧勝です。

ホオジロザメの遊泳速度はせいぜい時速40キロ、シロナガスクジラの50キロに及びません。

また、ホオジロザメがイルカに体当たりをされて内臓破裂で死亡したケースもあります。

ホオジロザメは魚類のため肋骨がありません。つまり内臓を守る骨がないので、少しの衝撃でも内臓がやられてしまうのです。

ここにシロナガスクジラの強烈な一撃が加われば?そう、即死ですね。

ではホオジロザメの祖先ともされる、メガロドンがこの時代に生きていたらどうでしょうか?

メガロドンの写真

出典画像:Wikipedia

メガロドンは150万年(以上)前に絶滅してしまいましたが、ホオジロザメの倍以上の大きさを誇り10倍の噛む力を持つ史上最強の魚類です。

当時は、小型のクジラを捕食していました。

しかしながら、それでも体長は17メートル程度泳ぐスピードはホオジロザメ以下と目されています。

進化したクジラに追いつけず、また新たに登場したシャチなどとの競合に負けて絶滅してしまったのです。

そうなると、ホオジロザメと同じくメガロドンもシロナガスクジラには敵わないでしょう。

シャチはどうでしょうか?

シャチの写真

出典画像:Wikipedia

シロナガスクジラの天敵としてシャチの名前があげられます。シャチにシロナガスクジラは襲われてしまうのでしょうか?

確かに、シロナガスクジラをシャチが襲うことは報告されています。

しかしながら、狙われるのはほとんどの場合幼獣や成獣でも怪我や病気で弱っている個体、しかもシャチは群れになって襲います。

シャチの写真

出典画像:Wikipedia

シャチの噛む力は、測定不能ですが明らかにホオジロザメよりも遥かに強く一説にはティラノサウルス並みとも言われています。また泳ぐスピードは時速70キロとこれまたずば抜けています。

さらに賢いと来ているので、シロナガスクジラの成獣でも100パーセント勝てる保証はありません。

シャチは賢いがゆえに、あえて危険なシロナガスクジラの成獣を襲わないとも考えられますね。

シャチの場合には、シロナガスクジラが優勢だがシャチが勝つ可能性もある…と言ったところでしょうか。


まとめ

今回シロナガスクジラについて色々とご紹介をいたしました。

現代に生きるシロナガスクジラが、これまで存在した生物も含め生物史上最大と言うのに驚いた方もいるのではないでしょうか。

何故だか、恐竜が最も大きくて強いとの印象がありますから。

強さは、陸棲生物と水棲生物では比較が難しいですが、それでもシロナガスクジラは水棲生物では最強と考えられそうです。

肉食性とは言え、小さなオキアミや小魚を食するのでシロナガスクジラが狂暴なイメージはありませんね。

優しくて力持ちと言ったところでしょうか?

学校の25メートルプールには収まりきらないシロナガスクジラ、実際に見た時の迫力は圧巻です!

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