毒性があるムカデの種類一覧と生態!噛まれると最も危険なムカデとは?

危険な昆虫類

ムカデやヤスデは、あしの数が多いので多足類とよばれます。

頭部の下にあるつめ(顎肢)で昆虫や小動物などに噛みつき、先から毒を注入します。

ムカデは毒あごで噛みつきます。

強大な毒のつめで獲物をはさみ、毒液で麻痺させてから食べます。

ムカデが持つ毒には3つの要素があると言われていて、『ヒスタミン(アレルギーの原因物質)』と『酵素毒成分(毒の浸透・細胞の破壊)』と『セロトニン(ヒスタミン効果倍増)』です。

過去にムカデに噛まれた場合は、ひどい場合ですとアナフィラキシーショックになる場合もありますので、基本的にムカデには触らないようにしましょう。

また、噛まれた時は早期に医療機関にいきましょう。

ムカデは直射日光を嫌い、暗く湿った場所を好むため、長ぐつの中に入り込むことがあります。特に梅雨の時期は、ムカデがいないか確かめてから長ぐつをはくようにしましょう。


毒性があるムカデの種類一覧と生態

日本には約150種のムカデがいますが、特に毒が強いのはオオムカデの仲間数種だけです。

この記事では、特に毒性が強いとされる危険なムカデとヤスデの種類一覧をご紹介します。

日本で最も毒性が強い!アカズムカデ

出典画像:私家版里山図鑑

  • 科名:オオムカデ科
  • 体長:7〜12㎝
  • 分布:本州〜琉球列島
  • 環境:森林や草むら
  • 危険な部位:毒が強く、激しい痛みやしびれがある
  • 危険度:

アカズムカデは、日本にいるムカデ類で最も毒性が強い危険なムカデです。

噛まれると、激しい痛みや痺れがあり、重症の場合、リンパ管炎などを引き起こすこともあります。

頭とあしは赤、胴部は黒色で、トビズムカデによく似ています。

アカズムカデは、漢字では『赤頭百足』と書き、赤色の頭を持つ百足というのが由来ですが、アカズムカデは21対42脚しかありません。

直射日光を嫌い、暗くて湿った場所を好みます。

東南アジア原産ですが、ペットとして各国で飼われています。

6月~7月・9月~10月あたりに姿を現し始めるので、その時期は注意が必要です。

アカズムカデを家に寄せ付けない対処法としては、アカズムカデのすみかとなりそうなレンガや石を家の周囲におかないようにしておくことです。

また、市販の殺虫剤なども効果があります。

トビズムカデ(オオムカデ)

出典画像:Wikipedia

  • 科名:オオムカデ科
  • 体長:8〜13㎝(沖縄地方では10〜16㎝)
  • 分布:北海道南部〜琉球列島
  • 環境:森林や草むら、田畑、家の周囲
  • 危険な部位:毒のつめではさむように噛む。強い痛みがある。
  • 危険度:

日本で最大級のムカデで、胴は深緑色、頭は赤茶色、あしは黄色です。

通常は、湿り気のある落ち葉の中で生息していますが、肉食系のため住宅地でもゴキブリなどムカデの餌になるものが繁殖している人家では餌を求めて侵入することがあり、日本で最もかまれる被害が多いムカデです。

林の落ち葉や石の下などにすみ、昆虫や小動物、カエルやネズミもとらえます。

昼は石の下などにかくれ、夜に動き回って獲物を探し、毒あごで噛んで毒を出し、獲物を動けなくさせます。

人家の周辺にも多く、特に梅雨時には家の中に入ってくることがあり、寝ているときに噛まれることがあります。

寿命は5年から7年ほどで、住居内で産卵することはありません。

アオズムカデ

出典画像:釣ったり、飼ったり。

  • 科名:オオムカデ科
  • 体長:7〜12㎝
  • 分布:本州〜琉球列島
  • 環境:森林や草むら、田畑、家の周囲
  • 危険な部位:毒はかなり強く、噛まれるとかなり痛む
  • 危険度:

トビズムカデに似ていますが、やや小型です。

頭と胴は青か青紫色で、触覚とあしは黄色いものと赤いものがいます。

アオズムカデは非常に毒が強く、トビズムカデよりも毒性があります。

約150種類の国内のムカデの中でも2番目に危険と言われています。

噛まれると痛みと腫れの症状が出ます。

特に噛まれた瞬間には激しい痛みを伴い、その後も痛みがしばらく続きますので注意が必要です。

基本的には、7月〜9月にかけて繁殖し、室内では1年中見かけられます。

雌は卵や幼虫を1か月も絶食して保護にあたります。


ペルビアンジャイアントオオムカデ

出典画像:Wikipedia

  • 科名:オオムカデ科
  • 体長:20〜30㎝
  • 分布:南アメリカ
  • 環境:森林や草むら
  • 危険な部位:毒が強く、噛まれると激しく痛む
  • 危険度:

世界最大のムカデで、30㎝をこえることがあります。ブラジルやペルーに生息しています。

頭部の色は赤で胴体はワインレッド、あしは黄色と派手な見た目をしています。

毒があり、噛まれるとはげしく痛みます。

基本的に熱帯雨林の地上層に住み、夜行性です。場合によっては、餌を求めて昼間に活動する時もあるようです。

最大のムカデだけあって、あごの力が強力です。プラスチックの網などは簡単に砕いてしまいます。

肉食性で、昆虫類やクモ、サソリ、トカゲ、マウスなんかも狙って食べてしまいます。

また、洞窟でコウモリをとらえる習性が知られています。

獰猛な性格で、触れたものに対しては容赦なく噛みつきます。

タイワンオオムカデ

出典画像:リメマネ vs ペストくん

  • 科名:オオムカデ科
  • 体長:10〜13㎝
  • 分布:琉球列島
  • 環境:森林や草むら
  • 危険な部位:毒が強く、かまれるとかなり痛む
  • 危険度:

頭はこい赤、胴は黄土色で、黒っぽい横じま模様が目立ちます。

幼虫のときは縦じまです。

東南アジア原産で、世界のあたたかい地域に広く分布しています。

他のムカデと同様に、比較的湿った場所を好みます。

農道脇に捨てられた木の板の下、森や林内の朽ちた木の内部、庭先の植木鉢の下などでよく見つけられます。

アフリカオオヤスデ

出典画像:Wikipedia

  • 科名:ヒキツリヤスデ科
  • 体長:20〜30㎝
  • 分布:アフリカ西部
  • 環境:熱帯雨林の底部
  • 危険な部位:体液
  • 危険度:

体長が30㎝にもなる世界最大のヤスデです。あしの数が300本もあります。

熱帯雨林の土の中や朽ちた木の中に住んでいます。

餌は、落ち葉やキノコ類、果実に動物の死体と口に入るものは何でも食べてしまいます。

それゆえ、このような巨体を持つようになったのではと考えられています。

性質は大人しいですが、体を刺激されるとくさい液を出して身を守ります。

フジオビヤスデ

  • 科名:オビヤスデ科
  • 体長:2㎝前後
  • 分布:本州
  • 環境:田畑のあぜ道、林のまわりなど
  • 危険な部位:体液
  • 危険度:

人家の近くや、田畑のあぜ道、林のまわりなどにいて、落ち葉やくち木の下で、くさった植物を食べます。

身を守るために、体の横からにおいの強い液を出します。

胴節が20あり、1節から左右2本ずつの足が出ています。

湿った場所を非常に好みますので、庭や芝生の手入れを怠ると大量発生する可能性があります。

家の中への侵入を防ぐには、殺虫剤を撒く他、壁にアルミテープを貼ることが効果的とされています。

ムカデに噛まれた時の対処法

ムカデは、蜂に似た毒を持っていて、噛まれるとすぐに強い痛みが続き、噛まれた場所が赤くはれます。

死ぬような毒はありませんが、過去に1度噛まれたことのある方は、アナフィラキシーショックに注意が必要です。

全身症状が出た場合は早急に救急車を呼びましょう。

  1. 針で刺されたように痛く、おおきくはれることもあります。
  2. 触らないこと
  3. 薬をぬりましょう

また、ヤスデも身を守るために体の横からにおいの強い液をだします。

さわるとにおいが手につき、かぶれることがありますので、手で触らないようにしましょう。

もし液がついたら、早めに患部を水で洗い流して下さい。

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