私達日本人にとっても最も恐ろしい動物と言えば、熊(ヒグマ)が最初にあげられるでしょう。
一方、私達霊長類の中で最強とされるのがゴリラになります。
この2種の最強動物がもしも戦ったとしたら、どちらが強いのでしょうか?
生息域が異なるため、実際に自然界でこの2種のバトルが繰り広げられることはまずありませんが、ここではデータを基に検証をしてみたいと思います。
題して「熊vsゴリラ!どっちが強い!?」、果たしてその軍配はどちらに上がるのでしょうか。
目次
「熊vsゴリラ」その戦いはそれぞれの最強種同士で。
今回ご紹介する、熊そしてゴリラにもそれぞれ複数の種が存在します。
特に熊においては、マレーグマのような小型な種からホッキョクグマやヒグマなどの大型の種まで様々です。
今回、熊とゴリラのバトルを想定するにあたり、戦うのはそれぞれ次の最強種とします。
- 熊の最強種「ホッキョクグマ」
- ゴリラの最強種「マウンテンゴリラ」
クマの最強種「ホッキョクグマ」
【ホッキョクグマの基本データ】
- 分 類 ネコ目 クマ科 クマ属 ホッキョクグマ
- 学 名 Ursus maritimus
- 和 名 ホッキョクグマ
- 英 名 Polar bear
- 分 布 北アメリカ大陸北部、ユーラシア大陸北部、北極圏
- 体 長 250から300センチメートル程度(雄)
- 体 重 400から600キログラム程度(雄)※最大800キロ
- 備 考 最大にして最強の陸生肉食獣とされるのがこのホッキョクグマです。
ゴリラの最強種「マウンテンゴリラ」
【マウンテンゴリラの基本データ】
- 分 類 霊長目 ヒト科 ゴリラ属 マウンテンゴリラ
- 学 名 Gorilla gorila beringei(Gorilla beringei beringei Matschie)
- 和 名 マウンテンゴリラ
- 英 名 Mountain gorilla
- 分 布 アフリカ(ウガンダ南西部、コンゴ民主共和国東部、ルワンダ北西部)
- 体 長 170から180センチメートル程度(雄)
- 体 重 150から180キログラム程度(雄)
- 備 考 最大の霊長類ゴリラの中の最大種となるのがこのマウンテンゴリラです。
ホッキョクグマとマウンテンゴリラが戦ったら。
ホッキョクグマとマウンテンゴリラの戦いを想定するにあたり、まずは次の4項目を比べてみましょう。
- 大きさ
- 攻撃力
- 防御力
- 俊敏性
大きさの比較
それぞれの最も大きいとされる数値を比較してみます。
- ホッキョグマ 体長3メートル、体重600キログラム程度
- マウンテンゴリラ 体長1.8メートル、体重180キログラム程度
この数値を見る限り圧倒的にホッキョクグマが上回っています。
攻撃力の比較
ここでは、それぞれの武器となる攻撃力を比較してみます。
ホッキョクグマの武器は、巨体から繰り出されるパワーに加えて鋭利な爪、そして肉食獣として特化した歯です。
パワーは分厚い氷をたたき割り、200キロ近いアザラシを軽々と引きずり上げてしまいます。
また、前肢の一撃では、相手の首の骨をへし折ってしまいます。
一方マウンテンゴリラの武器は、やはりパワーと握力です。
筋骨隆々の腕から振り下ろされるパワーは1トンとも、また握力も500キロから800キロとも言われているのです。
しかし、実はこれらは人間から見た場合には凄い数値ですが、対野生動物となるとそれ程驚くべき数値ではないようです。
実際に、狩りをしないゴリラは、相手に致命的なダメージを与える強力な武器がありません。
これらから、判断しますと両者の間にある、狩りをするかしないかの差がそのまま表れてしまうようです。
ゴリラは肉食ではありませんし、また温厚な性格から普段から戦う機会が少ないのです。
こうなると、平和主義のゴリラに比べて、普段から戦いに慣れているホッキョクグマが圧倒的に有利と考えられます。
防御力の比較
続いて防御力を見てみましょう。
実はここが最も両者の差が開くポイントなののかもしれません。
両者ともに野生動物ですので、分厚い皮膚に体毛で覆われています。
しかし、日頃から戦いに慣れていることと寒冷地に耐えられる分厚い皮下脂肪を持つことで、ホッキョクグマが有利ですね。
それ以上に致命的なのが、ゴリラは私達人間と同じく痛みに敏感で弱いのです。
猛獣との戦いとなれば、この弱点が非常にマイナスに働いてしまうでしょう。
俊敏性の比較
この俊敏性に関しては、ホッキョクグマとゴリラ双方共に同レベルと考えられます。
共に巨体に似合わず、俊敏に動けるというところでしょうか。
総合判断
前述の「身体の大きさ」に「攻撃力」、「防御力」、「俊敏性」この4つを総合的に判断しますと、ホッキョクグマに軍配が上がると考えられます。
ゴリラは、私達霊長類では最大で最強の戦士となりますが、最大かつ最強の陸生肉食獣ホッキョクグマの前では苦杯をなめることになりそうです。
恐らくゴリラも善戦はするでしょうが、ホッキョグマに致命的なダメージを与えることが出来ずに、反対にホッキョクグマの攻撃で戦意喪失してしまう・・・。
このような結果に落ち着くのではないでしょうか。
大型ネコ科動物「ヒョウ」との戦いからも検証
前項で、ホッキョグマとマウンテンゴリラの戦いにおいて、総合力でホッキョクグマの優勢と判断しました。
ここでは、自然界で双方共に実際に戦うこともある大型ネコ科動物「ヒョウ」との関係性からもその力関係を見ていきましょう。
マウンテンゴリラとヒョウは、実際にライバル関係にあります。少ないながらもこの両者が戦う機会もあるようですね。
マウンテンゴリラのリーダーシルバーバックがヒョウに殺されたり群れの7頭のゴリラがヒョウに襲われたなどもあります。
しかし、反対にマウンテンゴリラがヒョウを撃退したりと、ここでは五分五分の戦いをしております。
一方、ホッキョクグマではありませんが、ヒグマも同じくヒョウと戦う機会があります。
このヒグマとヒョウの戦いは、圧倒的にヒグマの勝利となります。ヒョウが大型のヒグマを倒した例はありません。
ヒグマは、ヒョウよりも大型で強いネコ科動物「トラ」とライバル関係にあるのです。
このことからも、ゴリラとクマ(ホッキョクグマ)の力関係は立証されているとも言えますね。
やはり、ホッキョクグマ対ゴリラの軍配は、ホッキョクグマに上がるようです。
まとめ
今回、「熊vsゴリラ!どっちが強い!?」と題して、ホッキョクグマとマウンテンゴリラどちらが強いのかを検証いたしました。
どうやら、もともと肉食獣で普段から狩りを行い、戦いに慣れているホッキョクグマに分があるようです。
私達は、大きくて力強いゴリラにも「最強」というイメージを植え付けています。
しかし、実際には肉食ではなく温厚な性格の優しいゴリラです。
戦うことは普段からあまりしていないのですね。
群れの仲間が襲われたりした際に、防衛とし戦うことがある程度なのです。
私達に近いゴリラが強い存在であって欲しい反面、優しくて温厚なゴリラであったことが嬉しくもあります。
強い熊も格好良いですが、優しくて力持ちのゴリラも魅力的ですね。