アカハライモリ(ニホンイモリ)の生態と毒性!寿命や生息地は?

危険な爬虫類

今回ご紹介するのは「アカハライモリ(ニホンイモリ)」になります。

日本では北海道を除く全国でこのアカハライモリを見ることができるので非常にメジャーな生き物になりますね。

またペットショップなどでも頻繁に見かけるので飼育している方も多いと思われます。

しかし、このアカハライモリが危険生物と言うのは少々意外かもしれませんね。

実はアカハライモリは、フグと同じ毒性を持っているのです。

今回はこのアカハライモリについて、生態や生息地、寿命から毒性に至るまで詳細にご紹介をしてまいります。



アカハライモリ

「アカハライモリ基本 データ」

アカハライモリの写真

出典画像:Wikipedia

  • 分 類  両生類 有尾目 イモリ科 イモリ属
  • 学 名   Cynops pyrrhogaster
  • 和 名  アカハライモリ(ニホンイモリ)
  • 英 名   Japanese fire belly newt
  • 体 長   雄8から10センチメートル程度 雌10から13センチメートル程度
  • 体 重  3から5グラム程度
  • 寿 命  20年程度
  • 分布域   日本(北海道を除く)
  • 生息環境  平地から山地 水のきれいな池や水田など

アカハライモリの特徴

アカハライモリ(ニホンイモリ)はカエルと同じ両生類でイモリの一種になります。

別名でニホンイモリと呼ばれることからも分かりますが、日本ではイモリと言えばこの「アカハライモリ」のことを指して使われます。

「アカハラ」とは「赤いお腹」、実際にこのお腹が赤いのが大きな特徴になります。

アカハライモリの写真

出典画像:Wikipedia

体色は、このトレードマークとなるお腹部分の赤以外は黒や茶褐色をしています。

お腹の赤部分も個体差があり、斑点状のものや赤みが非常に少ないものや反対に背中まで赤が入るもの、オレンシに近いものなど様々です。

このお腹の赤は、毒性を持つことの警戒色ともされています。

皮膚を触るとザラザラしているのもアカハライモリの特徴かもしれません。

大きさは、体長10センチメートル程度、体重も3から5グラム程度の中型程度の大きさですね。

尚、雌の方が雄よりも大きいのも特徴的です。

イモリは漢字表記をしますと「井守」となり、井戸を守るや田んぼを守るなどの意味がるようで、水中に棲む性質があらわされています。

また、後述しますが非常に優れた再生能力を有することがアカハライモリの最大の特徴になります。


アカハライモリの生態

アカハライモリは池や水田、流れの無い川などに生息しています。

基本的には水中での生活になりますが、水辺の林や草地などでも見かけることもあります。

冬になると水から上がって落ち葉の下や石の下などで冬眠し越冬します。

食性は、幼体も成体もミミズや昆虫などを捕食します。

非常に食欲は旺盛で、カエルなどの他の両生類の卵に幼体をも捕食するので、希少生物の生息する地域では厄介者扱いされることもあるようです。

繁殖は卵生で繁殖時期になると雄の身体(頭部や尻尾)が変色します。

求愛や繁殖行動は地域によって異なるようです。このため、異なる地域の個体間では繁殖が難しいともされています。

産卵時期は4月から6月あたりで、冬眠から目覚める春先が繁殖時期になりことが多いようです。

一回の産卵で5ミリ程度の大きさの卵を100個程水草などに産み付けます。

卵は10から20日程度で孵化します。

ヤモリの写真

出典画像:Wikipedia

ちなみに名前がよく似ている「ヤモリ」は爬虫類であり全くの別種になります。

アカハライモリの生息地

アカハライモリは日本の固有種で北海道を除いた本州・四国・九州そしてその周辺の島に広く生息しています。

ただし、対馬にはもともと生息していない、大隅諸島では現在生息の確認が無いようです。

また北海道や伊豆諸島には本来、アカハライモリは生息していないのですが、人為的な移入が起こっているようです。

シリケンイモリの写真

出典画像:Wikipedia

尚、沖縄の方では、シリケンイモリとイボイモリが生息しています。

不思議なことに、生息地によって遺伝的や形態的な違いがみられるのです。

4から5グループに分類されるのですが、生物学的には実証されておらず亜種という扱いにはなっていません。

生息環境は、水が綺麗な池や田んぼ、流れの穏やかな川などの水中に生息します。

警戒心が非常に強く、普段は草陰や水底に潜み目立たないようにしています。

アカハライモリの寿命

アカハライモリは、その見た目の大きさからは想像も出来ないほどに長寿な生き物です。

平均寿命はなんと20年というのですから驚いてしまいますね。

飼育下であれば最長で25年という記録があるようです。

 

アカハライモリの毒性

このアカハライモリに限らず多くの両生類は、身体を菌などから守るため毒を分泌しています。

ほとんどが菌に対するものですのでそこまで強力な毒性のものではありません。

しかし、イモリの仲間の持つ毒性は、フグと同じテトロドトキシン毒を持っています。

テトロドトキシンの写真

出典画像:Wikipedia

日本に生息する両生類でこのテトロドトキシンを持つのはこのアカハライモリだけとされていますね。

アカハライモリの毒性による症状

しかしそうは言っても、アカハライモリを触る程度では、問題は無いようです。

万が一この毒が目に入るなどすると危険で、痛みや炎症を起こすと言われています。

アカハライモリの写真

出典画像:Wikipedia

アカハライモリを触ったら必ず手を洗うことを心掛ければ大丈夫のようです。

事故例は?

これまでにこのアカハライモリの毒性によって人間が被害を受けたという報告はほとんど無いようです。

イモリは昔から精力剤として焼いて食されていました。一部地域では、この風習は今なお残っているようです。

しかし、それでもこのアカハライモリの毒性事故報告は無いようです。

テトロドトキシンは、加熱してもその成分が逸することはありません。人の致死量は1から2ミリグラムともされているのです。

そう考えますと、このイモリを食しても大丈夫ということであるのならば、アカハライモリの毒性は微量または微弱なのかもしれません。

ただ、その食していた地域がたまたまそうだったのかもしれませんので、何とも説明がしにくいのもまた事実です。

サギの写真

出典画像:Wikipedia

ちなみに天敵となるサギなどの鳥やヘビにムカデ、クモなどもこの毒にやれれることは無いようです。


アカハライモリの再生能力

前述もしましたが。アカハライモリの大きな特徴として再生能力の高さがあります。

尻尾や四肢を切断しても指の先までも完全に元の形に再生することができるのです。

トカゲが尻尾を切ることは知られていますが、骨までの再生能力はありません。アカハライモリは、失った骨も完全に再生することができるのです。

ちなみに眼球のレンズまでも再生してしまうようです。

ここまでの再生能力を有する脊椎動物は類を見ません。

アカハライモリはこのように非常に優れた能力を有するのです。

 

アカハライモリの飼育

アカハライモリの飼育は比較的容易にできるようです。

価格も500円程度で入手できますし、簡単な飼育キットなどもありますのでハードルも高くありません。

しかし、水を綺麗に保つこと、アカハライモリには毒があることを忘れてはいけません。

また、最も重要なのは、平均寿命が20年と長いことです。

長い付き合いをする覚悟がないと安易に飼育することはおすすめいたしません。

 

まとめ

今回、アカハライモリについて色々とご紹介をさせていただきました。

ペットショップなどでもよく見かける可愛らしいアカハライモリには実は毒があったのです。

しかもそれはフグと同じテトロドトキシンというのですから驚いてしまいますね。

とは言え、手洗いの徹底と目などへの注意をしていればそこまで過剰になる必要もなさそうです。

ここに気を付ければ、可愛らしいアカハライモリはペットとして飼うことも可能です。

長い付き合いをするペットをお探しであれば、愛嬌のあるアカハライモリはおすすめかもしれません。

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