インドライオン対ベンガルトラ!生息地が重なっているならどっちが強いの?

危険生物の最強対決

百獣の王ライオンと密林王トラ。

この2種は最大種の肉食動物でそれぞれ生態系の頂点に君臨しております。

では、「この2種が自然下で鉢合わせをして戦ったらどうなってしまうのでしょうか?」これは多くの動物好きな方が思いを馳せるテーマなのですが、実際にはそれぞれの分布域や生息環境が異なる事から、そのような事態は起こらないのですね。

しかし、そんな中世界で一か所だけそんな事態が起こり得た場所があります。それがインドです!

インドには、「インドライオン」と「ベンガルトラ」が生息をしていて、今は分布域も生息地も重なりませんが以前では重なっていた可能性が高いのです。

インドライオンの写真

出典画像:Wikipedia

そうなると、この「インドライオン」と「ベンガルトラ」がもしも戦ったら?その強さはどちらが上なのでしょうか?

ベンガルトラの写真

出典画像:Wikipedia

今回は、このことについて考えてみたいと思います。

「インドライオン」と「ベンガルトラ」の基本データ

【インドライオン】

インドライオンの写真

出典画像:Wikipedia

  • 分類   食肉目 ネコ科 ヒョウ属 ライオン種
  • 学名   Panthera leo persica
  • 和名   インドライオン
  • 英名   Asiatic Lion
  • 分布   インド(カチャワル半島)
  • 生息   サバンナ
  • 体長   140から200センチメートル程度(雄)
  • 体重   120から200キログラム程度(雄)
  • 尾長   70から90センチメートル程度(雄)
  • 備考 絶滅危惧種

【ベンガルトラ】

ベンガルトラの写真

出典画像:Wikipedia

  • 分類   食肉目 ネコ科 ヒョウ属 トラ種
  • 学名   Panthera tigris tigris
  • 和名   ベンガルトラ
  • 英名   Bengal Tiger
  • 分布   インド、ネパール、バングラデシュなど
  • 生息   主に森林地帯
  • 体長   200から300センチメートル程度(雄)
  • 体重   180から230キログラム程度(雄)
  • 尾長   100から140センチメートル程度(雄)
  • 備考   絶滅危惧種

インドライオンの生態と生息地

インドライオンはアフリカに多く生息するライオンの亜種で比較的小柄な種類になります。

食性はアフリカのライオン同様に肉食性で、水牛やイノシシなど大型の哺乳類を捕食しますが爬虫類なども狩りの対象とすることがあります。

その狩りは、ライオンは通常群れで行いますが、インドライオンにおいては単独で行うこともあるとされています。

かつてはイランやイラク、インドなどにも広く分布していましたがあらゆる場所で絶滅するという悲しい状況で、現在では保護されたものがインド北西部「カチャワル半島」のギール(ガー)森林国立公園野生生物保護区で生息するだけになります。

自然下においてはサバンナや草原などが生息環境だったようですね。

インドライオンの写真

出典画像:Wikipedia

その数は200頭以下という厳しい数値で絶滅危惧種にも指定されるなど個体そのものの絶滅が危惧されています。

ベンガルトラの生態と生息地

ベンガルトラはトラの仲間では大型の種になります。大きな雄では体長が320センチメートル、体重が260キログラムのものが知られています。

夜行性で夜になると活発に動き、シカやイノシシなどの大型哺乳類からヤマアラシ、爬虫類、魚類何でも捕食対象としています。

ベンガルトラの写真

出典画像:Wikipedia

200キロほどの獲物を軽々と引きずるなどパワーはかなり強力で、スイギュウやクマも倒すことが出来ます。

また、運動能力も高く、標高3000メートルを超す山にも姿を現すこともあるようですし、ネコ科動物では珍しく泳ぎも達者で川幅のある河川も簡単に泳ぎ切ってしまいます。

その分布はインドやネパール、ブータン、バングラデシュなどで、主には森林地帯ですが湿地帯の草原や草むら、藪などが生息環境となります。

このベンガルトラも近年、森林伐採など生息地の激減で生息数はかなりの減少傾向にあります。こちらもインドライオン同様に絶滅危惧種に指定されるなど更なる個体数の減少が危惧されています。


生息地が異なるインドライオンとベンガルトラが自然下で戦う可能性はあるのか?

では、生態系の頂点に君臨する大型の肉食獣インドライオンとベンガルトラですが、この2種が自然下で遭遇し戦うことはあるのでしょうか?

現在では、インドライオンはインド北西部「カチャワル半島」のギール(ガー)森林国立公園野生生物保護区内にしか生息をしていませんのでその可能性はあり得ませんね。

もし仮に分布域が重なっていたらという仮定の質問がありますが、その場合でも基本的にはライオンは「サバンナ」、トラは「密林」と生息環境が異なり可能性は低いとされています。

しかし、可能性が低いということは少なからずその可能性もあるということかも知れません。

かつてはインドライオンもアジアにも幅広く分布をしていましたので、イランやインドなどではベンガルトラと遭遇する機会はあったはずなんです。獲物を追い求めてお互いの生息域へと迷い込むことは決して珍しくはありません。

しかし、インドライオンとベンガルトラが自然下で戦ったという報告はこれまでに一切無いのです。

現状を考えますと、この両者の自然下での戦いは今後も無いと思われます。

そうなると、「もしも戦ったら?」「強さはどちらが上?」という想像をしたくなってしまいますね。

「インドライオン」対「ベンガルトラ」!もしも生息地が重なっていたならどちらが強いのか?

さて、それではようやくですが本題に入りたいと思います。

「インドライオン」と「ベンガルトラ」もしもこの2種の生息地が重なり戦うことになったらどちらが強いのか?

これは不謹慎かも知れませんが…ワクワクするような対決でもあるのです。

しかし、この2種の成獣同士が1対1で戦うのであれば実は答えは導きやすいのです。

トラとライオンの戦いは様々な方が興味を持ち、実際に見世物として又はサーカスや動物園での偶発的な事故として起きているのです。

勿論個体によっても結果は変わりますが、偶発的事故の場合には一進一退のようで双方に勝者が出ています。

またローマ時代の闘技場で行われた見世物としての戦いはトラが強かったという話のようですね。因みにアニマルプラネットが専門家の意見を基にシミュレーションした対決ではライオンの勝利でした。

このように、どちらにも甲乙つけがたいのがこのライオンとトラの戦いなのですが、今回は「インドライオン」というのが少々ライオン不利に働いてしまいますね。

インドライオンはライオンの中でも小柄になる種で、体重こそそこまでの差ではありませんが、全長で見てみると1メートルの差があります。実にベンガルトラが1.5倍も大きいのです。

他のライオンであればトラと同じ程度またはバーバリーライオンであればトラよりも大きくなります。前述のローマ時代の戦いはこのバーバリーライオンだったようです。

バーバリーライオンの写真

出典画像:Wikipedia

それに比べるとインドライオンの大きさは、トラとライオン共通の獲物となるヒョウと同程度なのです。これらから考えますとインドライオン対ベンガルトラの一戦はベンガルトラの勝利としても良いのではないでしょうか?


インドライオンがベンガルトラに勝つ可能性

それでも、様々なシチュエーションで考えますとインドライオンにも実は勝機があるかも知れません。

  • 戦う場所が森の中であれば・・・やはり生息地であるベンガルトラ有利ですね。
  • 戦う場所が水辺であれば・・・こちらも泳ぎの特異なベンガルトラ有利ですね。
  • 戦う場所がサバンナであれば・・・それでも体格差は埋められずベンガルトラ有利と思われます。

では、インドライオンがベンガルトラに勝利するのは?

自然下での闘いなので、ベンガルトラは単独行動、一方インドライオンは群れでの行動になります。この状況で単独のベンガルトラがインドライオンの群れと遭遇してしまったら、この場合には数の理論が成り立ちそうです。

インドライオンの写真

出典画像:Wikipedia

そうなってくると、少し小柄なインドライオンでもベンガルトラとの戦いに勝つことが出来ます

少々ずるいという意見も聞かれそうですが、実は自然下であればこのシチュエーションが一番起こり得るシチュエーションになります。

冷静に考えれば自然下での頂点を決める場合には、このシチュエーションでの優劣が真実となるかもしれませんね。

まとめ

今回「インドライオンとベンガルトラがもし生息域が重なり戦ったら?」ということを中心に色々とお話をしてまいりました。

体格的には圧倒的に有利なベンガルトラですが、普段の生活環境下で自然と戦うとなると群れで暮らすインドライオンにも充分勝機があると思われますね。

とは言え、この2種はそれぞれ絶滅が懸念されている貴重な種です。

実際に戦えばどちらかが命を落としてしまうでしょう。

これはあくまでも想像上で楽しむだけが良いようですね。

そして、この2種が一日も早く絶滅危惧リストから外れることを願います。

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