日本でも犬をペットとして飼う人は非常に多いですね。
平成29年においては、飼われている犬の数は約900万頭となるようです。
ブームの時に比べればやや減少傾向は見られるものの、それでもやはり根強い人気を誇っています。
日本では小型犬が人気の中心ですが、海外では大型犬の人気が非常に高いのです。
これには日本の住宅事情も大きく関わっていて、実際には日本でも大型犬を飼いたい方が多くいるようです。
お馴染みのランキングシリーズ、今回はこの大型犬・超大型犬に焦点ををあててみたいと思います。
また、その種の中でも特別大きいサイズの犬の写真も掲載しています。
題して「【衝撃】世界最大の超大型犬ランキングTOP10」です。
世界にはどんな大型犬が存在するのでしょうか。
どうぞお楽しみください。
目次
大型犬とは?
犬を分類するときに、よく「小型犬」「中型犬」「大型犬」などの表現が使われます。
しかし実際にはこの犬の大きさ区分において、正式な基準が設けられていません。一般的に日本で使われるのが次の通りです。
- 小型犬 10キログラム未満
- 中型犬 10キログラム以上25キログラム未満
- 大型犬 25キログラム以上
今回ご紹介するのは、大型犬の中でも超大型犬です。
25キログラムを遥かにしのぐ大きさになるのは間違いありません。
大型犬・超大型犬が人気の理由
大型犬は、非常に賢く穏やかな性格の種が多いとされています。また、包容力もあり安心感を得られることが人気の秘密です。
また、一部では大きいゆえに戦闘的な部分を競わせたり、牧羊犬や軍用犬など職業犬としても人気が高いですね。
犬の大きさを表すには。
犬の大きさを表すには、「体重」「体長」「体高」がその指標となることが多いようです。
前述のように「小型犬」「中型犬」「大型犬」の分類は体重で行われることから、これが第一の指標となるのでしょう。
しかしながら、体重で考えると飼育環境による個体差(肥満などの栄養状態など)が最も現れやすいのです。
もちろん、体長や体高においても個体差は生じますが、体重の場合に比べると誤差は小さいと言えるかも知れません。
今回のランキング項目
まずは、超大型犬と評判の犬種10種を基本データと共にご紹介します。
今回の犬の大きさを表す指標は「体高」と「体重」です。
そのご紹介したデータを基に「体高別」「体重別」のランキングTOP10を一覧でご紹介します。
エントリーする超大型犬
それでは、まずは今回の「【衝撃】世界最大の超大型犬ランキングTOP10」にエントリーする衝撃的な大きさを誇る世界の超大型犬をご紹介しましょう。
アイリッシュ・ウルフハウンド
- 和 名 アイリッシュ・ウルフハウンド
- 原産地 アイルランド
- 体 重 平均体重54キログラム程度
- 体 高 平均体高85センチメートル程度
「アイリッシュ・ウルフハウンド」その名前からも分かりますようにアイルランド原産の犬種で、平均体高を考えれば全犬種中で最高となる超大型犬です。
背の高さの割には、体重がそれほどあるわけではありませんのでスリムでシュッとした雰囲気があります。
雄の平均体高は85から91センチメートルとずば抜けた大きさを誇り、個体によっては1メートルオーバーとなるものも存在します。
その中でも世界一大きいとされる個体は、体重が80キログラム以上にもなり後ろ足で立った状態では2メートルオーバーとなるようです。
今では抜かれてしまいましたが、世界一背の高い犬としてギネスブックにも載っていました。(ちなみに今のギネス記録としてはグレート・デーンの個体になります。)
ウルフハウンド、つまりオオカミ(ウルフ)を狩るために改良された狩猟犬です。
とは言え、オオカミを狩るための種は一度絶滅の危機に瀕し、掛け合わせて現在の種が出来たのです。
狩猟犬と考えると厳つい印象を受けますが、元来人懐っこい性格なのでペットとしても人気が高い犬種です。
子供の悪戯にも我慢するおおらかで優しい気質、しつけもしやすいようです。
その為、番犬向きではないようですね。
しかしながら、主人に対する忠誠心は非常に高く、仮に主人が襲われるような事態に遭遇すれば果敢に襲撃者に立ち向かっていきます。
こうなると、襲撃者の方が気の毒なのかも知れませんね。
グレート・デーン
- 和 名 グレート・デーン
- 原産地 ドイツ
- 体 重 平均体重54キログラム程度
- 体 高 平均体高80センチメートル程度
グレート・デーンは、別名「ジャーマン・マスティフ」とも呼ばれるドイツ原産の犬種で、前述のアイリッシュ・ウルフハウンド同様に非常に背の高い超大型犬となります。
雄の平均体高は、80から90センチメートルとアイリッシュ・ウルフハウンドにはやや及びませんが、それでも十分に立派な体格を誇っています。
実は、ギネスブックに載る世界最大の犬「体高部門」では、「ゼウス」と言う名のグレート・デーンが現在の記録保持犬なんです。
ちなみにその記録としては驚異の111.8センチメートルです。
グレート・デーンのルーツは「アラウント」と言う犬種と考えられ、そこに闘犬の「マスティフ」と狩猟犬の「グレイハウンド」を掛け合わせて作り出されたとされています。
これらから、狩猟犬(イノシシ狩り)や軍用犬として活躍していたのです。
しかしながら、その性格は非常に人懐っこいうえに繊細かつ温厚、「優しい巨人」と称されているのです。
グレート・デーンは、子供向けのアニメにも愛されるキャラクターとしてよく登場するので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
攻撃性が少なく、人間や他の犬や猫などの動物との相性が良いのも特徴的です。
このことから、超大型犬ですがペットとしての人気も非常に高いですね。
セント・バーナード
- 和 名 セント・バーナード
- 原産地 スイス
- 体 重 平均体重70キログラム程度
- 体 高 平均体高75センチメート程度
こちらは、「アルプスの少女ハイジ」や「ベートーベン」などでお馴染みの人気犬種セント・バーナードです。
スイス原産のセント・バーナードは、あらゆる犬種の中でも最大級となる体格を誇る超大型犬です。
雄の平均体高は60から90センチメートル、平均体重も50から90キログラムと、高さに重さ共に秀でています。
これまでに最大となる個体では、「ベネディクティン・シュヴァルツヴァルト」と言う名前の個体が、体高99センチメートル体重138(166説あり)キログラムとなっています。
また実は、今回は重要視していませんがセント・バーナードは体長も2メートルオーバーと非常に大柄で、この最大個体の場合には体長は2.59メートルともされています。
山岳救助犬として、古くから私達人間を助けてくれる良き友達ですが、ペットとしても人気が高い犬種になります。
※一説にはセント・バーナードは山岳救助犬ではなく、雪山労働犬ともされています。
優しくて甘えん坊、そしてやんちゃな一面も持ち合わせていていますが、ペットの場合にはしつけに気を付ける必要があるようです。
セント・バーナードは別名「アルパインマスティフ」とも呼ばれ、実は一度、先天性の疾患により絶滅の危機に瀕したことがあります。
ニューファンドランドとグレート・デーンを掛け合わせて、現在の種として復活したのです。
前のものは、現在のものほど温厚な性格ではなく、非常に攻撃的だったようです。
イングリッシュ・マスティフ
- 和 名 イングリッシュ・マスティフ
- 原産地 イギリス
- 体 重 平均体重85キログラム程度
- 体 高 平均体高75センチメート程度
数あるマスティフ種の中で最も著名なのがこのイングリッシュ・マスティフです。
それゆえに単にマスティフとした場合にはこのイングリッシュ・マスティフを指して使われることが多いです。
イングリッシュ・マスティフの特徴は何と言っても体重です。
体高も75センチメートルと大きいのですが、体重に関しては85キログラムとずば抜けた重さを誇ります。
この体重だけで考えると、大きいものでは雄で113キログラム、雌でも90キログラムになると言うのですから驚いてしまいます。
ギネスブックに載る世界最大の犬「体重部門」では、「ゾルバ」と言う名のマスティフ「イングリッシュ・マスティフ」が記録を持っています。
※後述しますが、体重部門は現在は廃止となりました。
イングリッシュ・マスティフはイギリスで最も古い犬種で、最初の内は闘犬としても用いられていました。
そのことから闘犬のイメージが強い犬種ですが、実際に闘犬として活躍したのはわずかな期間だけになります。
ガードドッグとしての活用の方が圧倒的に多いのです。
戦後に雑種化などで絶滅の危機が訪れましたが、努力の末何とかこれを凌ぎました。
闘犬やガードドッグとして、見られがちなイングリッシュ・マスティフですが、ペットとしても人気です。
その見た目とは裏腹に優しさ愛情深さを持っているので、子供や小型犬などほかのペットとも上手に付き合えます。飼い主や家族にもしっかりとなついてくれるのです。
もちろん、勇気と強さも兼ね備えていますので、ペット兼ガードドッグとして人気なんですね。
チベタン・マスティフ
- 和 名 チベタン・マスティフ
- 原産地 チベット(中国)
- 体 重 平均体重71キログラム程度
- 体 高 平均体高70センチメート程度
このチベタン・マスティフも非常に歴史のある犬種で、その名前の通りチベット(中国)を原産とする超大型犬です。
ライオンのようにも見えるその風貌から、富裕層を中心に人気が高いですね。
チベタン・マスティフは、体高が66から83センチメートル、体重が60から82キログラムと堂々とした体格を持っています。
実は、あのチンギス・ハーンが軍用犬としてこのチベタン・マスティフを使っていたとされているのです。
それ以外にも牧場や家畜をヒョウやオオカミから守るガードドッグとしても活躍していました。
このチベタン・マスティフの凄さは、ヨーロッパに存在するほとんどのマスティフの原種であることです。
またマスティフ以外にも多くの牧羊犬や軍用犬、闘犬の原種ともなっていますね。
非常に希少価値が高かったこともあり、一時中国では2億円の価値がついたこともありました。
しかし、中国経済の不安定さもあり今では幾分か落ち着いて来たようですが、それでも1頭100万円から1億円と言う幅広い価格帯で取引されているようです。
スコティッシュ・ディアハウンド
- 和 名 スコティッシュ・ディアハウンド
- 原産地 スコットランド(イギリス)
- 体 重 平均体重45キログラム程度
- 体 高 平均体高77センチメート程度
スコティッシュ・ディアハウンド、こちらもその名前から分かりますようにスコットランド(イギリス)原産のディアハウンド(シカなどの大型哺乳類の狩猟犬)です。
なお、前述のアイリッシュ・ウルフハウンドは兄弟種にあたります。
もともとは、スコットランドでオオカミの狩猟犬として活躍したスコティッシュ・ディアハウンドの祖先筋にあたる犬種が、オオカミを狩りすぎてしまいオオカミの絶滅と共にその犬種も絶滅へと向かっていたのです。
しかし、愛好家により別の犬種との改良を経て、今度はシカ狩り用の犬種に改良され誕生したのがスコティッシュ・ディアハウンドなんです。
そして、引き続きオオカミ狩り用として改良されたのが兄弟種となるアイリッシュ・ウルフハウンドです。
スコティッシュ・ディアハウンドは単に「ディアハウンド」と呼ばれることもあります。
特徴は、スリムではありますが非常に背の高い犬種であることです。
スリムな体型なので体重こそ40から50キログラムとそこまで重さはありませんが、体高は75から82センチメートル程度と非常に大柄になります。
日本では、あまり馴染みが薄い犬種ではありますが、とても人懐っこく優しい性格をしているので世界中に愛好家がいます。
土佐犬
- 和 名 土佐犬
- 原産地 日本
- 体 重 平均体重60キログラム程度
- 体 高 平均体高72センチメート程度
続いて登場するのは、我が日本を代表する大型犬「土佐犬」です。
少々温情的な部分はありますが、この土佐犬も並外れた体格を持ちますので、エントリーさせていただきました。
この土佐犬、実は正式名称は「土佐闘犬」と言うのです。土佐犬というのは土佐闘犬のルーツとなっている四国犬の正式名称なんですね。
四国犬よりも土佐闘犬の方がメジャーになってしまい、土佐犬と略されることが多くなってしまいました。
ここではなじみの深い土佐犬でご紹介しておきます。
四国犬をより強くより頑丈な闘犬にするため、マスティフやセント・バーナードと掛け合わせて土佐犬は作られました。
その体型は非常にがっしりしていて、体高は62から82センチメートル、体重は40から100キログラムと非常に幅が広いです。
個体により体重差が激しいのは、日本人のブリーダーが手掛けると40から60キログラムですが、体重を重視する外国人ブリーダーが育てると60から100キログラムと倍近くにもなるためです。
これには、日本の闘犬の衰退が大きく関係しているようです。
レオンベルガー
- 和 名 レオンベルガー
- 原産地 ドイツ
- 体 重 平均体重60キログラム程度
- 体 高 平均体高73センチメート程度
紋章に描かれたライオンに惚れ込んだ議員、その熱意から誕生したのがこのレオンベルガーです。
ニューファンドランドにセント・バーナード、グレートピレネーズなどを掛け合わせて作られました。
ライオンのような逞しい風貌ではありますが、どことなくエレガンス・気品を感じさせてくれます。
また非常に大柄な体型も特徴的ですね。
体高は雄で72から80センチメートル、雌で65から75センチメートル。体重は雄で64から68キログラム、雌で50から54キログラムにもなります。
日本では、あまり馴染みがありませんが、ヨーロッパではニューファンドランドやバーニーズマウンテンドッグなどと並び非常に人気の高い犬種です。
賢く落ち着きもあり、家庭への馴染みも早いことから、ペット・番犬にも適しているのです。
「優しいライオン」とも呼ばれるレオンベルガーは、ライオンから名前が来ていると思われがちですが、実は町名(レオンベルグ)から来ているのです。
ナポリタン・マスティフ
- 和 名 ナポリタン・マスティフ
- 原産地 イタリア
- 体 重 平均体重60キログラム程度
- 体 高 平均体高69センチメート程度
こちらのナポリタン・マスティフは、決してペット向きではありません。
その昔は、軍用犬として相手の馬を引き裂くなど非常に激しい闘犬として訓練されていました。
この気性は今も引き継がれていますので、豪快な番犬が欲しい場合以外には飼育はなかなか難しいでしょう。
ナポリタン・マスティフも非常に大柄で、体高が雄で66から79センチメートル、雌で61から74センチメートルにもなります。
体重も雄で60から70キログラム、雌で50から60キログラムと犬としては非常に大柄ですね。
ニューファンドランド
- 和 名 ニューファンドランド
- 原産地 ニューファンドランド島(カナダ)
- 体 重 平均体重61キログラム程度
- 体 高 平均体高68センチメート程度
こちらはカナダニューファンドランド島原産の超大型犬でそのままずばりニューファンドランドです。
もともとは網を引いたり船を牽引したりと漁師の手伝いをする犬種でしたが、今では水難救助犬としても活躍しています。
実は人気のラブラドールレトリバーの祖先となるのが、ニューファンドランドなんです。
こちらの方がやや厳つい感じもしますが、確かに似てますね。
ニューファンドランドの体高は雄で71センチメートル程度、雌で66センチメートル程度、体重は雄で68キログラム程度、雌で54キログラム程度になります。
流石に大型のラブラドールレトリバーの祖先だけあって、優れた体格をしています。
性格もラブラドールレトリバーに似て、非常に人懐っこいようです。
【衝撃】世界最大の超大型犬ランキングTOP10
それでは、衝撃的な超大型犬のランキングTOP10を見てまいりましょう。
ここでは、「体重」「体高」別に見ていきたいと思います。
それぞれ個体によって差が生じますが、今回は平均的なもので競ってみましょう。
世界最大の超大型犬ランキングTOP10「体高部門」
世界最大の超大型犬ランキングTOP10「体高部門」は次の結果になります。
- 第1位 アイリッシュ・ウルフハウンド
- 第2位 グレート・デーン
- 第3位 スコティッシュ・ディアハウンド
- 第4位 セント・バーナード
- 第5位 イングリッシュ・マスティフ
- 第6位 レオンベルガー
- 第7位 土佐犬
- 第8位 チベタン・マスティフ
- 第9位 ナポリタン・マスティフ
- 第10位 ニューファンドランド
実は前述しておりますが、ギネスの記録としては第2位のグレート・デーン「ゼウス」です。
個体としては大きいグレート・デーンですが、トータルの大きさをみるとアイリッシュ・ウルフハウンドが第1位となります。
世界最大の超大型犬ランキングTOP10「体重部門」
世界最大の超大型犬ランキングTOP10「体重部門」は次の結果になります。
- 第1位 イングリッシュ・マスティフ
- 第2位 チベタン・マスティフ
- 第3位 セント・バーナード
- 第4位 ニューファンドランド
- 第5位 土佐犬
- 第6位 ナポリタン・マスティフ
- 第7位 レオンベルガー
- 第8位 グレート・デーン
- 第9位 アイリッシュ・ウルフハウンド
- 第10位 スコティッシュ・ディアハウンド
体重になりますと、マスティフの血が流れる種がやはり上位を占めますね。その中でも第1位となったイングリッシュ・マスティフは断トツの重さであります。
なお、第5位から第7位に関しては、平均値が60キログラムと同じなのですが、ここでは平均ふり幅の最大値が大きいものを高く評価しました。
仮に、小さいものを除けば日本の土佐犬はもっと上位に入ったのですが…。
こちらも前述しておりますが、ギネスの記録はイングリッシュ・マスティフの「ゾルバ」です。
しかし、体重は過剰な餌の投与でただ単に太らしてしまうなど、飼い主のモラルが問われる事態が発生したのも事実です。
これを受けてかは定かではありませんが、現在ではギネスで犬の体重部門の掲載はありません。
まとめ
今回は「【衝撃】世界最大の超大型犬ランキングTOP10」をご紹介しました。
体高と体重それぞれのランキングをご紹介しましたが、体高で第1位となったアイリッシュ・ウルフハウンドを総合的に判断して最も大きな犬種とするデータが多いようです。
こうしてみますと、狩猟犬であったものは大きくてスリム、闘犬や軍用犬(職業犬含む)などの犬種の場合には大きくて重いと言う傾向が見て取れます。
海外では非常に人気の高い超大型犬ですが、ここまで大きくなると大型犬特有の病気なども存在するため、あまり寿命は長くないようです。
また、その誕生には「闘犬」「軍用犬」「狩猟犬」など様々な過酷労働が関係しております。
いずれも、人間の手により改良をくわえられたものですが、それが彼らにとって幸せなのか?
動物愛護が叫ばれ、平和な時代となった今、「どうか彼らが幸せと感じていて欲しい。」そう切に願います。