最強の動物言えば「アフリカゾウ」を一番にあげる方がほとんどかと思われます。
普段は温厚なイメージ通りにおっとり穏やかなのですが、一度戦闘モードに入ってしまうともう誰にも止められないと言う程に厄介となってしまいます。
野生下においては天敵となるものは存在しないアフリカゾウですが、強いてあげれば密猟などを行う人間が唯一の天敵となるのかも知れません。
今回はそんなアフリカゾウの最強の理由、強さの秘密に迫ってみたいと思います。
目次
アフリカゾウ
「アフリカゾウの基本データ」
- 分 類 長鼻目 ゾウ科 アフリゾウ目
- 学 名 Loxodonta africana
- 和 名 アフリカゾウ
- 英 名 African Elephant
- 体 長 6から7メートル程度
- 体 重 5800から7500キログラム程度(最大では10トンも)
- 尾 長 1から1.3メートル程度
- 分布域 アフリカ大陸(サハラ砂漠以南)
- 生息環境 砂漠以南や森林地帯など
身体的特徴から見るアフリカゾウの強さ
アフリカゾウは、陸上動物最大にして最強と言われ、単体でこのアフリゾウに勝てる動物は現在では存在をしないとされています。
それには7メートルの体長に4メートルの体高、8トン近い体重(最大では10トン)という大きさに理由があります。
さらに分厚い皮膚に覆われた頑丈な体には、長さが3.5メートルに達する牙が加わるのですから動くだけで凶器いや兵器と化してしまいますね。
戦闘モードに入ってしまったら、なす術はありません、家は破壊され車は潰される…たった一頭のアフリカゾウによって村が壊滅させられてしまったこともあるのだとか。
まさにアフリカゾウ恐るべしなのです。
アフリカゾウの鼻は最大の武器
アフリカゾウの特徴として長い鼻があります。鼻は大体2メートル程度まで成長します。
アフリカゾウの鼻には骨は無く、そのほとんどが筋肉でできています。
一粒のピーナツも掴めますし、豆腐なども潰さずに掴むことができます。非常に器用に動かせるのです。
しかし、それだけではありません。この鼻だけで1トンもの重さを持ち上げることが出来てしまうのです。
戦いになれば、鞭のように使われるこの鼻だけでたいていの相手をあしらえるのではないでしょうか?
身体能力から見るアフリカゾウの強さ
続いて、象の身体能力からその強さを検証してみましょう。
アフリカゾウのあの体重を持ってして、時速40キロというスピードで走ることが出来ます。
あの巨体が時速40キロで突進して来るのですから、それだけで驚異ですね。
しかも身体の先には巨大な牙が付いているのです、体当たりされた相手はひとたまりもありません。
大型動物ですから、そこまでの小回りは効かないにしても一発の破壊力が桁外れの強さになります。
ゾウの持つ特殊能力
アフリカゾウは、犬の2倍以上とも言われる優れた嗅覚に、同様に優れた聴覚を持っています。視力は弱いようですが、この2つでカバーしています。
また、アフリカゾウは足の裏にも秘密があります。
まず、足音を立てずに歩くことが出来ます。これはあの大きな身体を支えるために脂肪の塊がクッションとなっているようです。卵を割らずに歩くというのには驚きですよね。
また、この足の裏には感知装置もあるようで、アフリカゾウは人間には聞こえない低周波音で会話をするのですが、耳だけでなくこの足の裏でも音の振動を認識できるようです。
また、非常に賢い動物で鼻を使って絵や文字を書いたり、人間の区別が付いたり言語の聞き分けも出来るようですね。
実際の戦いからアフリカゾウの強さを検証
それでは、実際に行われた様々なアフリカゾウの戦いから、その強さを検証してみましょう。
アフリカゾウ対ライオン
成獣のアフリカゾウにライオンが10頭で襲い掛かろうとしています。
ライオンは体長3メートル、重さが250キログラムと肉食獣としては大柄なのですが、アフリカゾウと比べれば体重は28分の1程です。
1対1ではとても勝ち目はありません。
しかし、10頭いれば…。という奇跡も起こりませんでした。ライオンは逃げ出してしまいます。
ただ、特殊なライオングループがゾウを狩ることは知られていますが、それは主に幼獣であったり弱っているものであったりということで、成獣の雄のアフリカゾウに対しては牙を剥くことは滅多にありません。
あっても勝敗は目に見えています。
雄ライオンが20頭程いて何とか互角に持ち込めるとされているのですから・・・。
アフリカゾウ対シロサイ
シロサイは、アフリカゾウに比べれば小さく見えますが、それでも体長4.2メートル体重3トンとゾウに次ぐ大きさを誇ります。
頭には強力な角を持ち、時速50キロというスピードで突進して来るのですから、ほとんどの動物は太刀打ち出来ません。
しかし、それでもアフリカゾウにかかれば、全く歯が立たないのです。
特にアフリカゾウは、サイのように真正面から来るようなタイプの大型動物に対しては異常なまでの強さを発揮します。がっしりと受け止め相手を力でねじ伏せてしまうのです。
事実シロサイとアフリカゾウの戦いはサバンナでは、何度も起こっていますがいずれもアフリカゾウがシロサイを圧倒しています。
一頭のアフリカゾウが多くのシロサイを殺してしまったという事例もあるようですね。
アフリカゾウ対カバ
カバもシロサイ同様に非常に大柄な動物です。体長4メートル体重は2.5トンとシロサイと大きさナンバー2を競う程になります。
中にはこのカバを最強とあげる人もいますね。
カバも実際には非常に凶暴な性格で、時にはワニを真っ二つにしてしまうという一面も持っています。
これは非常に強い顎の力と大きな牙がそれを可能にするのですが、しかしそれもアフリカゾウには通用しないようです。
アフリカの水場で起きた争いなのですが、カバは簡単にアフリカゾウによってひっくり返されてしまいます。
これも幾度行われても結果が変わることは無いようです。
身体の大きさの違いがそのまま勝敗にあらわれてしまうようですね。
アフリカゾウ対ナイルワニ
ナイルワニは体重500キログラム、凶暴で知られる肉食動物です。
このナイルワニもライオン同様に水を飲むアフリカゾウの幼獣を襲うところがしばしば目撃されています。
しかし、成獣のアフリカゾウになれば、全く話が変わってしまいます。鼻に噛みつき水に引きづりこむのがワニの必勝パターンですが、踏みつけられて終わりとなってしまいます。
アフリカゾウ対バッファロー
バッファローは体長3メートル、体重500キログラム程の草食動物ですが、気が荒く度々争いが起こります。ライオンも1対1では敵いません。
そんなバッファローですが、アフリカゾウとの戦いでは大人と子供、バッファローを鼻と牙で持ち上げて振り落として終了してしまいます。
アフリカゾウの天敵は?
前述のように、最強と名前の上がる動物達と実際の戦いでも全て圧勝してしまうアフリカゾウです。
自然界においては敵となる動物はいないのですが、悲しいことに私達人間が唯一の天敵となるのかも知れません。
貴重で価値があると、アフリカゾウの象牙を目的に乱獲をしてきてしまったのです。
アフリカゾウの繁殖能力はそれほど高くないので、今では個体数が激減してしまいました。
1970年に確認されていた100万頭という個体数が今では36万頭と3分の1程度に減ってしまっているのです。
捕獲禁止となった今でも密猟として行われていて、保護管が見回りを行っていますがそれでも無くならないようです。
アフリカの治安と生活が良くなり密猟が減らないと、アフリカゾウの絶滅の危惧は続いてしまうようです。
まとめ
今回はアフリカゾウの強さの秘密について色々とご紹介してまいりました。
圧倒的な大きさにパワー、優れた身体能力とアフリカゾウの強さも改めて再確認出来ました。
この強さと、優しさがアフリカゾウの持つ最大の魅力なんですね。
そんなアフリカゾウですが、絶滅の危機に瀕しています。
しかもそれは私達人間の手によって…。
この現実は是非世界中の皆様に知っていただきたいのです。
直接手を下さなくても欲しがる人間がいるから、密猟が行われてしまうのです。
今我々に出来ることは何なのかを世界中の人々が考えるだけでも事態は好転します。
一日も早く、絶滅危惧のレッドリストから多くの動物が外れるよう願いたいです。