ディノポネラは最強の蟻!強さや毒性はパラポネラや軍隊蟻よりも格上?

危険な昆虫類

世界最強の蟻とも称されるのが「ディノポネラ」になります。

勿論、聞き覚えのある方はあまりいらっしゃらないかと思います。その生息が南米熱帯雨林の奥地ということからなかなか研究が進まず、まだその生態は研究段階の域を超えられてはいないのです。

このディノポネラが世界最強と称される所以は、その大きさと攻撃的な性格、強靭な顎と毒性の強さにあります。

同じく巨大で強い毒を持つと恐れられる蟻、パラポネラもこのディノポネラの前では、倒され餌になってしまうこともあるようです。

そんなディノポネラの天敵となるのが、軍隊蟻とノミバエで、個の力量では到底かないませんが大群で襲い来る軍隊蟻にはさすがのディノポネラも敵わないようです。ノミバエは色々な蟻の天敵として有名ですが、ディノポネラもここには入ってしまいます。

しかし、現地でもこの2種の天敵ともそう滅多に対峙する機会があるわけでもないのでディノポネラの最強説は揺るがないのではないでしょうか。

まだ日本では、飼育実績や発見されたというような事は無いようですが、ディノポネラもヒアリのように発見されニュースになる時が来るかもしれません。


ディノポネラとその最大かつ最強とされる生態

そもそもディノポネラ(Dinoponera)は、ハチ目アリ科ハリアリ亜科の属名のことであって、通常では「ディノハリアリ」や「オソレハリアリ」のことを指しています。

ディノポネラには、ディノハリアリを始め7、8種類ほどの存在が確認されています。その中でもディノハリアリが世界最大かつ最強のアリとされているのです。

ディノポネラの生息地は南米アンデス山脈の東部に位置する熱帯雨林の奥深いところで、現地でも滅多に目にする機会がありません。

巣は樹木の中や根本などに作られ、女王蟻が中心となる女系社会が形成されています。

南米熱帯雨林の写真

出展画像:Wikipedia

ディノポネラが最強と言われる所以「大きな体」!

ディノポネラの体長は女王蟻で3㎝から4㎝働き蟻でも2.5㎝程度と蟻の仲間としてはとにかく大型で、日本の黒大蟻(クロオオアリ)が1㎝程度ということを考えるとその大きさが桁外れなことが分かります。

黒い体には、金色に輝く毛が生えていて、見るからに強そうなイメージが漂います。

しかし、その強さは決して見かけだけではなく、肉食で攻撃的な性格が強く、狩りは集団ではなく単独で行うのですが、昆虫だけでなくカエルや爬虫類をも捕食してしまいます。

また、現地ではディノポネラ同様に恐れられるあの巨大蟻パラポネラをも襲って捕食することがあるようです。

ディノポネラの採寸の写真

出展画像:Wikipedia

ディノポネラが最強と言われる所以「毒性の強さ」!

ディノポネラはお尻に強力な毒針を持つのですが、体が多きい分毒針も大きく毒の量も多いうえ毒性も強いので刺されるとスズメバチ並みの威力で体中に激痛が起こります。

この場合、発熱に体全身への痛みに腫れ等アナフィラキシーショックの恐れもあるので現地でも非常に恐れられております。

これは餌も多いが敵も多い南米熱帯雨林という生息地においてディノポネラが生き抜いていくための環境適合をした進化の結果と考えられております。

ディノポネラが最強と言われる所以「強靭な顎」!

体が大きなディノポネラは頭も勿論巨大で、のこぎり状になった大きくて強靭な顎を持ちます。

この顎は毒針と並びディノポネラの最大の武器で、単独で行う狩りも強靭な顎と毒針を駆使して獲物を見事に仕留めてしまいます。

人間でもこのディノポネラに噛まれると簡単に皮膚が食いちぎられ出血も伴うほどの威力があるようです。

ディノポネラの顎の写真

出展画像:Wikipedia

パラポネラや軍隊蟻との生存競争!

ディノポネラの生息地には、他にも「パラポネラ」や「軍隊蟻」などの恐ろしい蟻が生存しております。

現地での生態系としてはどうなんでしょうか。

実は、この場合にパラポネラに対しては前述のように狩りで対象となることもあるように、優位に存していますが、集団で行動する軍隊蟻に対してはどうやら単独行動のディノポネラの分が悪いようです。

単体同士での優越であれば勿論ディノポネラに軍配が上がるようですが、自然界においてはそういうわけには行きません。


ディノポネラの天敵「ノミバエ」!

ディノポネラには、前述の軍隊蟻の他にも天敵が存在します。

それが「ノミバエ」です。

ノミバエは、日本にヒアリが上陸した際にもメディアで天敵として紹介されていましたが、蟻に卵を産み付け蟻の体内で幼虫が蟻の栄養を糧に成長してしまうという蟻にとっては非常に厄介な存在になります。

卵を産み付けるのはほんの一瞬ではありますが、勿論蟻も必死です。油断しているか弱っているような時でないとなかなか無事卵を産み付ける事に成功するに至らないという局面も持つようです。

ディノポネラと人間の関係性

ディノポネラは熱帯雨林の奥地に生息しているため、現地においても人間とかかわることも稀でたまに奥地に足を踏み入れた際に噛まれた刺された等の報告があるようです。

ただし、前述もしておりますが、その場合の被害はとても甚大ですので、すぐに手当てをする必要があります。

勿論、我が国日本においては、そのような情報は今のところ無いようです。

ただ、ペットショップなど昆虫を扱うお店では飼育用にディノポネラ同様巨大で毒を持つ蟻「パラポネラ」の販売もされています。

ディノポネラの販売は耳にしたことはありませんが、ヒアリ同様に輸入されて来たコンテナからディノポネラが発見されるような日が来ないとは限りません。

まとめ

ここまで、最大かつ最強の蟻と称されるディノポネラについてご紹介をさせて頂きました。

日本に住んでいると危険な蟻と言われてもあまりピンとこないかも知れませんが、確かに巨大で強靭な顎と強烈な毒針を持つ蟻ディノポネラは存在するのです。

日本に世界最大の大スズメバチがいると考えればディノポネラの存在もあっては不思議ではありませんね。

ただ、このディノポネラは人間とのかかわりが浅いため、未だにその生態には謎な部分が多々あるようです。

今のところ日本でこのディノポネラを見ることは出来ないと思いますが、知らず知らずに日本にも入り込んでいたなんてこともないとは言い切れませんので、その存在は知っておかれては如何でしょう。

また、もし南米の熱帯雨林に行かれるような時はこのディノポネラにはくれぐれもご注意ください。

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