アカクラゲの毒性や特徴!刺された時の症状と対処法

その他の危険生物

今回ご紹介するのは「アカクラゲ」になります。

アカクラゲは北海道以南の日本近海では比較的容易に見ることができるクラゲで、見た目の美しさから水族館などでも人気があります。

しかし、実はこのアカクラゲ非常に強力な毒性を持つ危険なクラゲなのです。

このアカクラゲに刺されるという事故も多数報告がある程ですね。

今回は、このアカクラゲについて特徴から毒性、刺された時の症状や対処法などをご紹介いたします。



アカクラゲ

「アカクラゲ基本 データ」

アカクラゲの写真

出典画像:Wikipedia

  • 分 類  旗口クラゲ目 オキクラゲ科 ヤナギクラゲ属
  • 学 名   Chrysaora pacifica
  • 和 名  ヤナギクラゲ属
  • 英 名   Japanese sea nettle
  • 体 長   傘10から15センチメートル程度
  • 体 長   触手1メートル程度(2メートルを超すものも)
  • 分布域   北海道以南の日本近海

アカクラゲの特徴・生態

アカクラゲは、旗口クラゲ目オキクラゲ科ヤナギクラゲ属に属するクラゲで北海道以南の日本近海に幅広く分布しています。

アカクラゲは名前からも分かるように傘に入る赤(赤褐色)の16本からなる放射線状の縞模様が特徴的です。

その傘の大きさは10から15センチメートル程度大きいものでは20センチメートルを超える個体も存在するようです。

また1メートルを超す長い触手も特徴的で、こちらも個体によっては2メートルを超すものも存在するようです。

この触手には、無数の刺胞(小さな袋)がありその中には毒性の針(刺糸)が詰まっているのです。

この毒性は餌となる小魚などを捕食する手段として使われるのですが、勿論防御手段としても使われます。

うっかり人間がアカクラゲに接触してしまうと、この毒性の針に刺されてしまうこともあります。

実際にサーフィンや海水浴中、さらには釣りの仕掛けに絡まり外そうとした際にこのアカクラゲに刺されるという事故も多数報告されているのです。

アカクラゲの発生時期

前述のようにアカクラゲは北海道以南の日本近海に幅広く分布しています。

日本ではどこでも見ることができる比較的メジャーな部類に入るクラゲになります。

関東より南の地域では、アカクラゲは4月から5月の春頃に、それより北となる東北では7月から9月の夏頃にかけて発生します。

釣りは勿論ですが、海水浴やサーフィンの時期とも重なるので気を付けなくてはいけませんね。

独特の縞模様

アカクラゲの傘部分に入る鮮やかな赤(赤褐色)の縞模様は非常に特徴的です。

有毒生物特有の鮮やかな色彩をしています。これは警告色でもあるようです。

アカクラゲの写真

出典画像:Wikipedia

しかし、アカクラゲの周りにはよく魚の稚魚が群れていることがあるのです。

この鮮やかな色彩を目印に稚魚が集まってきているとも考えられています。

この稚魚が集まる事実は認められているものの、その理由が稚魚を捕食するための誘い出しなのか、もしくは稚魚がこのアカクラゲの毒性を利用して外敵から身を守るために自ら集まっているのかその答えが明確ではないのです。

このアカクラゲの縞模様の秘密はまだ研究中なのですね。


アカクラゲの毒性と症状

アカクラゲの毒性に関しては、まだ研究途中で詳細は解明されていませんが、クラゲの中でも強毒種に分類されています。

アカクラゲに刺されてしまうと、みみず腫れや水膨れのような症状が起こり非常に強い激痛を感じるようです。

これら症状は暫く続くこともありますが、1週間程度あれば完治することが多いようですね。

上述で分類上強毒種へ分類されるとしておりますが、人間の命に係わる程ではないようです。

しかし、アカクラゲに複数回刺されてしまうと重篤なアレルギー症状となるアナフィラキシーショックに陥る危険性もあり非常に危険です。

アナフィラキシーショックの写真

出典画像:Wikipedia

アナフィラキシーショックを起こすと呼吸困難や意識障害などの症状が起こり、命の危険を脅かす場合もあるのです。

しかし、このアカクラゲに刺された場合の症状ですが、必ずしも顕著にあらわれるとは限らず、不思議な事に刺されたことに気が付かないような場合もあるようですね。

死んでもなお厄介なアカクラゲ

アカクラゲは大量発生したあと、海岸に多くの死骸が打ち上げられることがあります。

物珍しさもありますが、アカクラゲは死んでいてもその死骸には毒性が残っているので不用意に触るようなことをしてはいけません。

また、死んで乾燥した死骸が粉となって空気中に舞ってしまいこれを吸い込んでしまうとくしゃみを誘発することがあります。

このことは毒性との係わりの有無は定かではありませんが、この症状から「ハクションクラゲ」とも呼ばれています。

刺された時の対処法

もしもアカクラゲに刺されてしまった場合には、どのように対処をすれば良いのでしょうか?

前述のように刺されたことに気が付かないような場合もあるようですが、刺されたと認識できたような場合には速やかに船上や陸上など海から上がりましょう。

これは、クラゲによる更なる攻撃の回避もありますが、痛みによるパニック症状やショック症状により海水内で意識を失うなどの2次的な危険性からの回避が主たる理由になります。

安全を確保したら、患部を海水で洗い流します。この時に擦らないこと、そして海水で洗い流すことが重要です。水道水などを使ってしまうと刺激で新たな毒が放出される危険性があります。

もし、アカクラゲの触手が皮膚などに付いていても、素手でとることは危険です。手袋又はピンセットなどで取り除いてください。

この処理の後に、患部が腫れていれば患部をアイシングしたりすると痛みが和らぐことがあります。

また、症状が比較的軽い場合には市販の薬(痒み:抗ヒスタミン薬、腫れなど:ステロイド薬)でも対処できるようです。

しかし、違和感が消えないような場合や、以前にも刺された経験がありアナフィラキシーショックの可能性がある場合には、迷わず医療機関で受診を行いましょう。

 

クラゲに刺されないために

基本的に海に入る場合には、クラゲ防止ネットがされているところでそのネット内で行動をとるようにするのが安全です。

必ずクラゲ防止ネットの有無は確認しておきましょう。

またこのクラゲ防止ネットがある場合に、近付いたクラゲの触手などがちぎれて絡みついている場合もありますので、防止ネットには近付かない方が賢明です。

しかし、そうは言っても台風などの後や、海が荒れた場合にはクラゲがネット内に侵入していることも考えられますので注意が必要です。

可能であれば、肌の露出が少ない着衣やクラゲ防止グッズなども活用されると良いでしょう。


アカクラゲによる事故事例

アカクラゲの種となる旗口クラゲ目ですが、世界中に様々な種が分布しています。

旗口クラゲ目の写真

出典画像:Wikipedia

いずれの種も強力な毒性を持ち、世界各地で多くの事故報告がなされています。

その中でも最も甚大な被害となったのは、ブラジルで起こった事例でたった1日で2500人以上の方がクラゲに指されるという被害に遭っています。

細かい事例をあげれば切りがない程ですね。

これはアカクラゲが生息する日本においても他人事ではありません。多くの被害報告がなされています。

これまでに、福井県や徳島県、淡路島などでこのアカクラゲの大量発生があり、海に行く際には注意する必要がありますね。

歴史的背景

このアカクラゲの毒性は、歴史的にも古くよりその存在が知られ利用されてきたとされています。

例えば戦国武将の真田幸村は大坂夏の陣(この当時は大阪ではなく大坂表記)の際には有効的な武器・兵器としてこのアカクラゲの毒を活用したとされています。

真田幸村の写真

出典画像:Wikipedia

また、忍者が目つぶしの忍術としてこのアカクラゲの毒性を利用していたということもあるようですね。

 

アカクラゲの飼育事情

さて、このアカクラゲは有毒で非常に危険な生物ではありますが、大型で美しい見た目と優雅な泳ぎから観賞するには非常に素晴らしいな生物でもあります。

現在ではほとんどの水族館でこのアカクラゲまたは近縁種を見ることができる程の人気者です。

また、アカクラゲは個人飼育も可能で飼育方法も難しくないので人気があるようです。

しかし、猛毒生物ではありますのでそこのところの認識は必要ですね。

 

まとめ

今回、アカクラゲについて色々とご紹介をしてまいりました。

私達の暮らす日本では非常にメジャーな毒クラゲなのですね。

死亡例は少ないものの、刺された場合の痛みは非常に強烈なようです。またアナフィラキシーショックという恐ろしい症状も考えられます。

美しい形態からついつい近付いて…などという行為は非常に危険ですので絶対におやめくださいね。

このアカクラゲは、私達の身近に潜む危険生物の筆頭かもしれません。

春から夏にかけて、海でのレジャーを楽しむ際にはこのアカクラゲに充分ご注意ください。

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