「最強の犬は?」という話になれば必ず名前があがる「ロットワイラー」という犬種をご存知でしょうか?
日本ではあまり馴染みがないかも知れませんが、がっしりとした体格と大きさ、牛をも倒すと言われる勇敢な性格と強さで欧米では非常に人気の高い犬種なんです。
しかし、しつけなどに失敗してしまうと、危険な事故へと繋がってしまいます。
この為、日本ではペットショップではあまり扱われず、ブリーダー契約か里親制度を利用しないと飼育は出来ないかも知れませんね。
今回はこの「ロットワイラー」についてご説明をしてまいります。
目次
「ロットワイラー」
「ロットワイラー データ」
- 原産国 ドイツ
- 愛 称 ロッティ
- 体 高 70センチメートル程度
- 体 重 60キログラム程度
- 寿 命 8から10年程度
- 特 徴 運搬や警備犬として活躍した並外れた体力に勇敢さを併せ持つ。
ロットワイラーの特徴
「ロットワイラー」は大型犬ですが、スラットした感じではなく、闘犬種のモロサスタイプで背中や肩幅は広く骨隆々の非常にがっしりとした体形をしています。それでいて首は長く、大きな頭に、長く太い脚大きい指は非常に精悍でいかつさを感じます。
また耳はたれ耳で目は小さく、鼻面は太く短く鼻の穴が大きい、体形同様に闘犬種特有のいかつい顔立ちをしています。勿論、顎の力は非常に強い部類に入ります。
よく、写真では非常に短い尻尾を見かけますが、これは短く断尾したもので、本来は先細りの垂れ尾をしています。
毛質は短く真直ないわゆるスムースコートで、その毛色は「ブラック・アンド・タン」とあらわされるように、全般的に黒の中に顔など各所に茶色がかった黄色が混じっています。
有名なドーベルマン(ピンシャーをつける解説もありますが同一種です)を作る時に使われたのがこの「ロットワイラー」とされています。
防衛本能や運動能力が高く、もともとは牧羊犬や軍用犬として活躍していましたが、パワーや持久力も備えていたため荷車などを引っ張る使役犬としても高い能力を発揮していたようです。
仕事の減少と共にその数も減り一時は絶滅の危機も訪れましたが、手厚い保護が実を結び今でも警察犬やガードドッグとして世界中で活躍しています。
ロットワイラーの性格
「ロットワイラー」は忠誠心が強く落ち着いていて従順と非常に素直な性格をしています。
大きさは勿論、闘犬種特有の潜在能力にくわえ怖いもの知らずの勇敢さ、これに高い防衛本能がくわわるのですから、訓練やしつけがきっちりと出来れば素晴らしいガードドッグとして活躍してくれますね。
ただ、これらの性格は飼い主やその家族に向けられるもので、ガードドッグとして非常に優秀なのですが、訓練やしつけをきちんとしていないと、この性格と防衛本能が違う形であらわれて大事故につながる危険性もあります。
ロットワイラーの強さの秘密
もともとの祖先が闘犬で名を馳せていたこともあり、格闘センスは優れているようですね。
これにくわえて筋肉の鎧に包まれた身体は、少々の攻撃では怯むもこともありません。
そして、桁外れの体力、パワーにスピードと高い防衛本能が攻撃へと転じた際の闘争本能がくわわるのですから、相手になる方はたまったもんではないですよね。
そして特筆すべきはその噛む力で149キロにもおよびます。この数値ですが、野生のリカオンを上回るという驚愕の数値なんですね。
この強力な力を発揮する顎の先には鋭い歯が並ぶのです。あまり大きくないような相手では、一噛みで戦意喪失してしまうでしょう。
これこそが、「ロットワイラー」が最強の犬種であるとする人が多い理由になりますね。
勿論、従順でクレバーな「ロットワイラー」です。むやみに戦闘を仕掛けることはありませんが、一度攻撃のスイッチがONとなればそれこそ非常に危険な狂犬と化してしまいます。
実際にアメリカやカナダではピットブルに次いでこの「ロットワイラー」による死亡事故が多く発生しているのです。
ロットワイラーを飼育するには
欧米では、「ロットワイラー」を飼育する人は多く人気の犬種ですが、日本では繁殖を行うブリーダーが少ないので希少犬種となっています。
これは、ガードドッグとして需要がある海外と比べて愛玩犬としての需要が大きい日本ならではと致し方ないことかも知れません。
このことからペットショップに並ぶことは非常に少ないので、もし飼育をしたいと考えるのであれば直接ブリーダーから購入するという方法になるかと思います。
その価格は?
「ロットワイラー」の子犬の価格は10万円程度から40万円程度と大幅に広くなります。
これは比較対象が少ない希少犬種によくあることなのですが、平均すれば20万円から30万円程度に落ち着くと思われます。
里親制度の利用
日本ではまだあまりメジャーな入手方法ではありませんが、里親制度で「ロットワイラー」を入手することが出来るかも知れません。
里親制度とは飼育放棄などで飼い主を失い保護された犬に新しい飼い主を探す制度の事で、海外ではこちらの制度を利用する方が非常に多いようです。
日本では、致し方ない場合も勿論ありますが、劣悪な飼育環境や悪質なブリーダーなどによって保護される犬が多いのです。
その末路は飼い主が見つからなければ殺処分されてしまうという悲しい現実があることも忘れてはいけません。
それを減らすための制度がこの里親制度になります。
里親の募集は、公共の保護施設やボランティア団体などで行っていますので、一度のぞかれては如何でしょうか。
安易な飼育は危険!「ロットワイラーによる死亡事故」
前述のように、日本でも機会があれば「ロットワイラー」を飼育することは可能です。
ただし、「ロットワイラー」のような大型犬を飼うにはそれ相応の覚悟が必要になります。
ただでさえ、力強い大型犬の中でも「ロットワイラー」のそれは抜きに出ています。また毎日の運動量もそれなりに必要になりますので、その覚悟が無いと飼育は出来ないと思います。
また、これまでご紹介したように「ロットワイラー」は非常に優れたガードドッグになります。しかしそれは、しっかりとした訓練としつけが出来て初めてそうなるのです。
これが上手く出来ていないと、危険な事故へと繋がってしまいます。
実際にアメリカやカナダでは「ロットワイラー」による死亡事故は「ピットブル」に次ぐ多さでなんです。実際に起こっている犬による死亡事故のほとんどはこの2種によるものなんですね。
飼い主が事故に遭う場合もあれば、散歩中に通りがかった人を襲う場合など様々な事例があるようですが、何らかがきっかけとなり闘争モードへと切り替わってしまうともう手に負えなくなってしまいます。
何といっても最強の犬とする人が多い犬種なんですから!
このような事例が実際にあるという危険性を踏まえて「ロットワイラー」を飼育する必要があるのです。
まとめ
今回大型犬「ロットワイラー」についてご紹介をしてまいりました。
ペットショップなどでも見かける機会が少ないので、ご存知ない方も多かったかも知れませんね。
しかし、こうして詳細を知ってみると興味が湧いてきませんか?
写真で見る限り精悍でガードドッグとしてはぴったりの印象を受けますよね。実際にその目で見てみると、その風貌から数字以上に大きく逞しく感じられるそうですよ。
もしかしたら、こうして写真とデータで想像しているのが一番安全なのかも知れませんね。
誰ですか?安易に里親情報を調べようとしているのは?
飼育するにはそれなりの覚悟が必要であることをお忘れなく!