土佐犬という名前を聞いて、最初に思い浮かべるイメージは何ですか?
茶色く、たれた耳、垂れ目の、大きく、とても強く怖い犬を想像したと思います。
土佐犬は闘犬として育てられているものが多く、闘争本能が強く、凶暴で危険なイメージのある犬です。
また、自分よりも大きな動物に対しても、強気でいく気の強い性格です。
確かに、土佐犬が人や他の動物を襲い、けがをさせてしまった事件はたくさんあります。
その一方、普段は飼い主には従順で忠実かつ大人しいという面も持ちます。
今回は最強で凶暴なイメージだけが先走りがちな土佐犬の大きさや本当の性格、その危険の度合い、飼育する際の注意点、おおよその値段や飼育の許可、また土佐犬の横綱とライオンだったらどちらが強いのかなどについてご紹介します。
闘犬とは?
土佐犬が生まれた理由である、闘犬とは何でしょうか?
闘犬とは犬と犬が戦うスポーツです。
日本だけでなく、世界中でその文化は見られていたようです。
その歴史は古く、古代からあったとされています。
日本では高知県や秋田県で盛んに行われていました。
高知県では犬を檻に入れ戦わせていました。
秋田県では猟犬としての秋田犬を使い、娯楽として戦わせていた歴史があるみたいです。
それでは土佐犬とは?
一般的に知られているこちらの写真の土佐犬は、土佐闘犬と呼ばれる犬種です。
江戸時代に、土佐藩に昔からいた四国犬を使った闘犬が盛んになりました。
その後、海外から犬を輸入して交配するようになってから、土佐犬は大型になりました。
交配に使われた犬は、
- オールドイングリッシュマスティフ
- ブルドッグ
- セントバナード
- ジャーマンポインター
- ブルテリア、グレートデン
などと言われています。
土佐犬の特徴は大型で、そのがっしりとした骨格とたれた皮膚です。
皮膚がたれているのは敵にかまれても致命傷にならないようにです。
また、たれた耳も特徴的ですね。
土佐犬の性格は?
飼い主に対して忠誠心が強く、大人しい性格です。
でもその一方、知らない人に対しては自分から攻撃を仕掛けるくらい獰猛な一面もあります。
しかし、忍耐力や、落ち着き、勇気のある犬です。
寿命は10年から12年ほどといわれています。
土佐犬って危険?
土佐犬が他の犬や人間を襲い、怪我をさせた、あるいは死亡させてしまったという事件は多くあります。
被害者は小さな子どもたちなどの狙いやすい人や動物ばかりではなく、大人の男性や、警官に傷を負わせることもありました。
その多くの原因は飼い主のずさんな管理や、しつけ不足といわれています。
土佐犬を飼育する場合の許可は?またその値段は?
土佐犬を飼育したい場合どこかに申請や許可を取る必要があるのでしょうか?
いいえ、実は必要ないのです。
自治体によっては必要なところもありますが、
多くの地域では必要ありません。また、規制もありません。
実際に土佐犬は、ブリーダーを通せば20万円ほどで購入することができます。
血筋がいい子ですと、50万円の値がつくこともあります。
だからといって、土佐犬は犬を飼うことが初めての人に適した犬でありません。
しつけがしっかりと行えないと自分や家族、周りの人に事故を起こすことになってしまいます。
しかし、ただ厳しく接していても土佐犬との信頼は築けず、より一層扱いづらくなってしまいます。
ですから、土佐犬は飼育が難しい犬であるといえるでしょう。
たとえば散歩一つとっても様々な配慮が必要です。
小さい子や他の犬がいない時間帯、場所を選んだりします。
また、いくら開放的で周りに誰もいなくても、絶対にリードを外したりしてはいけません。
このように飼育する場合は、土佐犬のために割ける十分な時間と経済的余裕、
また、マナーを守れきちんとした倫理観が飼い主側に備わっているか、十分に確認しましょう。
土佐犬の横綱とライオンだったらどちらが強いの?
土佐犬は闘犬ですので、闘う場所が存在し、その中でも強い犬が横綱になります。
横綱は強いもの同士をかけあせたサラブレッドで、戦闘訓練を受けています。
土佐犬は、水牛の大腿骨を噛み砕く、といわれるブチハイエナよりも強いと言われています。
また、あるテレビ番組の企画で、横綱クラスの土佐犬が本当にどんな相手でもびびらないのか、調査されていました。
土佐犬は自分の体の何倍もあるゾウを目の前にしても、臆することなく吠え続けました。
しかし、ライオンを目の前にした途端、即座に逃げ、その後ライオンのいる檻には近づかず、戦意消失していました。
おそらく、ライオンの持つオーラにさすがの土佐犬も野生の勘で、勝てないと悟ったのだと思われます。
まとめ
いかがでしたか?
ただ怖いというイメージだった土佐犬が、きちんとした飼い主には忠誠を示す、ということが驚きでしたね。
犬の中でも強いといわれる土佐犬も、百獣の王、ライオンに対してはとても怖がるのも興味深かったですね。